えつこのコラム
2019年3月31日の中日新聞6ページ目『言論』ページに、株式会社『仙拓』の8年という記事が掲載されました。 病気で寝たきりの社長佐藤仙務(ひろむ)さん(27)が立ち上げた、名刺やWebを立ち上げる会社です。この、佐藤仙務さんとは、鈴鹿市の障害者就労関係の講演会でご一緒したことがあります。 当時も「寝たきり社長」として、起業体験したをお話されておられました。
寝たきりなので、ベッドでの登場です。車椅子と違って自分で移動が出来ないので、当時はお母様が介助についてこられていました。 ベッドで場所をとることもあって、一人(二人?)ぽつんと離れたところで出番を待っておられた姿が印象的でした。
あれから5年・・・。 私は彼に恥じない仕事をしてこれただろうか?
記事の最後で、 名刺を発注お客さんが「彼は相手の気持ちを敏感に察するところがあって、わざわざお母さんがお店まで持ってきてくれ、そこに感動しました」と話していました。 そう、そうなんですよね。 相手が何を求めているか。 就労の訓練にしても、一人暮らしの訓練にしても、そして働き始めた後の訓練にしても。 相手が何を望んでいるか。どうするのがその人にとって「幸せ」と感じられるのか。 言葉だけではなく、言葉に表現されていない「行間」を読み取る力が、求められている。 相手のニーズを汲み取れているかどうか。
こちら側の願いが一方通行になっていないかどうか、常に考えなくては。自戒。
そして、さらに佐藤さんは記者さんに語ります。 「仕事は、利益や売り上げ以上のものをもたらしてくれる場合もある。妥協せずに誠心誠意やるって、本当に大切なことだと思いますね」。 「誠心誠意」。 「誠の心を、誠の意欲を仕事にこめる」。ぐっと心に響きます。 私たちのチームは、自分達のまことの心を仕事にこめてきただろうか。 転じて、私は、まことの心をスタッフ全員に伝えられているだろうか。日曜朝から、5年越しに宿題をもらった気分でした。